人生で初めて使い込むほど気に入った手帳

ロンドンの中心部、文京地区として知られるブルームズベリー。そのシンボルである大英博物館にほど近いロンドン大学でアルツハイマー病を研究し、EDiT手帳の愛用者でもあるスティーブン・デイヴィス博士を研究室に訪ねました。

デイヴィス博士とEDiT手帳の出会いは? そして、日々の生活の中で手帳をどのように活用しているのでしょう? とても気さくな博士は、笑顔で迎えてくれました。

TEXT : 江國まゆ  PHOTO : Shinichi Adachi

学生が運んできてくれたEDiTとの出会い

現在、私はアルツハイマー病の仕組みについて、日本の研究センターとも協働で研究をしています。こちらで私といっしょに研究をしている韓国人学生が「韓国に住む祖父母に会いに行く」と言うので、それなら「日本に立ち寄って博士を訪ね、研究成果を伝えに行きなさい」とアドバイスしたのです。その学生が日本からの土産として買ってきてくれたのが、EDiTの1日1ページ手帳でした。

プレゼントをもらった時には、びっくりしました。だってこのデジタルのご時世ですよ! 彼女に「どうして手帳を選んだの?」と聞くと、「先生は文房具が好きでしょう?」との返事です。

確かに、デジタルでスケジュール管理をするようになって、ちょっとなじめない部分はありました。誰かが勝手にミーティングをアレンジして、知らない間に私のスケジュール表に予定を書き込んでいたりすると、あまりいい気はしません。それでもらった手帳をすぐに使い始めました。

ライフスタイルにぴったりフィット

実はこれまで紙の手帳を使ってもピンとこなくて、使い続けたことはなかったのです。それがなぜか、EDiT手帳を使い始めると……すっかり虜になってしまいました(笑) 私のライフスタイルにどんぴしゃでフィットしてしまったのです。

手帳には何でも書き込みます。メモ・スペースがたっぷりあるので、予定はもちろん、気づいたこと、日々感じたことをはじめ、文字通りなんでも。スケジュール管理だけでなく、メモ帳、日記代わりに使っているんです。今ではどこに行く時も、何をする時も、いつもいっしょです。

それでハタと心配になったのです。「この手帳を使い終わってしまったら、私はどうすればいいのだろう?」と。そこで来年版の購入について、メーカーであるマークスのオンラインサイトに連絡することを思い立ったのです。

私は毎日100以上のEメールを受け取りますが、オンライン・マークス からの返信メールほど丁寧で、礼儀正しく、そしてフレンドリーなメールをかつて受け取ったことがありませんでした! なのでインタビュー依頼のメールをもらったとき、二つ返事で受諾しました。私も忙しい身なので雑事は9割方は断りますが、あのメールがあまりにも好印象でしたので、お受けしたのです!

心を捉える手帳と万年筆

1日1 ページというフォーマット、最適なサイズ、卓越した紙のクオリティーなど、この手帳の気に入っているところを数え上げるときりがありません。そして、この紙に愛用のパイロットの万年筆を走らせると……夢のような書き心地なのです。日本ブランドで、この手帳と万年筆ほど私の心を捉えているものはありません。

手帳が開いてしまわないように付けてあるバンドも、カバンに何でも上から無造作に押し込んでしまう私には大きな助けになっています。こんなに手帳を使い込んだのは、人生で初めてのことですよ。

デイリーページの下部に記載されている世界の文化人たちの誕生日をチェックするのも面白い ― ゴードン・ラムゼイ、カズオ・イシグロ、アラン・ドロン ― まったく興味が尽きないですね(笑) 祝日がイギリスのものじゃない? これまで気にしたこともなかったです。幸か不幸か基本的に祝日関係なく働いていますから。

手帳が結ぶ日本との縁

実はこの手帳を使うまで、日本のカルチャーにはさほど興味はなかったんです。それがこの手帳を使い始めた途端に、なぜか日本との縁が深くなったように感じています。

スコットランド旅行に出かけたときには、ウイスキー蒸留所近くのパブで日本人男性に「日本のウイスキーについてどう思うか」と話しかけられたり、我が校にいる日本人の同僚と話す機会が増えたり……。

私は料理をつくるのが好きなのですが、縁あって日本食の料理教室にも通い始めたんですよ! すでに刺身、豆腐のクラスに出たのですが、もしかすると5週間の日本食集中コースに参加するかもしれません。そして来年にはおそらく現在進めている研究の一環で、日本に行くことになります。

このEDiTの手帳が手元に来たことがきっかけで、明らかに私は日本カルチャーに引寄せられている。デジタルから、紙とペンの世界に回帰した途端に開けた道です。人生分からないものですね。

写真右:EDiT手帳を書くときのパートナー、博士が愛用する万年筆。インキは「色彩雫シリーズ」の竹炭

※ EDiTオリジナル用紙は、ご使用されるインクの種類やお使いの筆記具の状況、筆圧などによって、染み通しする場合がございます。最初に目立たないところに試し書きをしていただき、ご確認いただきますよう、お願いいたします。

スティーブン・デイヴィス博士 Stephen W Davies BSc PhD FRMS FMedSci
ロンドン大学 (University College London, UCL) 細胞・発生生物学部 分子神経病理学教授

UCL医学部で教鞭を執るかたわら、ケンブリッジ大学や日本の理化学研究所脳科学総合研究センターと恊働し、脳神経の寿命についての研究からアルツハイマー病の症状改善の手がかりを探っている。「あらゆる疾患は生物学的観点なしに解明できない」という信念の下に研究に取り組み、ハンチントン病研究では数多くの賞を受賞。旅行や料理が趣味。