EDiT手帳の愛用者、そしてその特長である「年間プランニングページ」を使い、企業や個人向けにワークショップも開かれているキャリアカウンセラーの齋藤めぐみさん。その齋藤さんによるコラム「EDiT手帳の使い方」の第2回目では、前回の「年間プランニングページ」に続き、「マンスリーページ」について教えていただきます。その使い方は「あなたの毎日を、人生を、未来を"EDiT /編集"するパートナーとして」というEDiTのフィロソフィーとつながっていました。
TEXT:齋藤めぐみ PHOTO : 井関信雄
手帳を使い、目標達成へのプロセスをつくる
「年間プランニングページ」でビジョンを立てたら、今度は1年間の行動目標を月間の予定の中に入れていきます。ビジョン、そして年間プランニングを実現するためには、行動目標をしっかりつくることが大事です。
さらに、その行動や活動を優先的にスケジュールに入れなければなかなか実行に移せません。仕事もプライベートも、急な予定や今やらなければならないことがたくさんあり、その時点でスケジュールに入れていない予定はどんどん後回しになってしまいます。
そのため自分のスケジュールの中に、どれだけ「未来のビジョン実現のための行動が予定されているのか?」がとても大事になります。
今回のポイントは、
① 1年の行動目標を細かくブレイクダウン
② 3ヶ月先の予定も書きこむ
③ 自分の予定を可視化
の3つです。
たとえば年間プランニングページの「YEAR PLANNING LIST」に「資格取得」と書き、目標にしたのであれば、そのために必要なこと、「自習する時間」「学校に通う時間」「情報収集」「模擬試験」などやることはたくさんあります。その細かい行動を月間スケジュールに入れていきます。
日々の予定にTO DOを落とし込まないと、いつの間にか時間が経って、気がついたら締め切りや本番当日。それでは成果は上がりません。手帳を使い、目標達成へのプロセスを細かくつくっていきましょう。
STEP 1:まず「月間プランニングページ」を書き出す
今月はどんなことを大切に過ごすのか、月ごとのテーマを書き出します。前月の反省を踏まえて、あるいはその月の予定で特に大事にしたいテーマを書き出してもいいでしょう。毎月初めにどんな1ヶ月を過ごしたいのかイメージするところから始めます。
「PLANNING LIST」欄(①)には、その月にやること、やりたいこと、やらなければならないことを具体的に書き出します。「月間売上目標:○○○万円」「新規アポイント○件獲得」「○月○日 : A社プレゼンテーション」など。仕事だけに限らず、趣味の予定や家族との時間など、その月に実現したいことは記入しておきましょう。
STEP 2 :より具体的な行動に落とし込む
次はマンスリーページを開き、上部の余白と週初め左側の「WEEKLY TO DO」欄を活用します。
余白(②)には、その月にやると決めていることや入りそうな予定を書き出します。たとえば、「A社のプレゼン資料完成させる」や「試験の申し込み開始」など。私の場合は、趣味の美術展情報やライブチケットの発売日などを日付入りで書き出しています。こうしておけば、うっかり忘れていた!ということが減るでしょう。
「WEEKLY TO DO」(③)には、具体的に「○○の締め切り」、「請求書の発行」など、1週間の中で実行したいことを記入します。そうすることで、その週の空き時間で何をするのかが可視化されます。
どちらも、STEP 1の「PLANNING LIST」欄にリストアップしたことを意識しながら、書きましょう。
STEP 3:スケジュールを書き込む
カレンダー部分には、予定と時間を記入していきます。たとえば、「10:00 A社とアポイント」「13:00社内会議」と書いておきます。
このとき、自分で決めたルールにそって蛍光ペンやステッカーを使い分けておくと、マンスリーページを開いたときに予定が視覚化され、明瞭です。たとえば今回の使用例の場合、蛍光ペン(⑤)は、ピンクはプライベート、ブルーは仕事、オレンジは中長期にわたる予定、グリーンはその日限りの予定とし、4色を使っています。日にちのボックスごと色で囲んでしまってもいいですね。また赤や黄色のステッカー(④)は、年間のビジョンで刻んだ小さな一歩(たとえば「毎日空を見る」「ブログ付ける」など)ができた日に貼っています。
こうすると、“空き時間”も見えてきます。予定を入れたあとは、この“空き時間”がちゃんとあるかをチェックしましょう。空白のないカレンダーになってしまうと、今の時間に集中してしまい、未来のための時間がどんどん後ろ倒しになってしまうのです。
齋藤さん自身のマンスリーページも、ひと目でスケジュールが把握できる分かりやすさ
STEP 4:予定は3ヶ月先まで入れる
私の経験では、優先順位が高い未来のための時間は、3ヶ月先まで予定として書き込んでおくと、ほかの予定に邪魔されることなく実現の可能性が高まると感じています。
自分が大事にしたいことに使う時間を増やすために、まずは3ヶ月後のマンスリーページに自分がやりたいことを予定として記入しておく(⑥)ことをおすすめします。
大切なことは余裕を持つこと
どんなに自分でスケジューリングをしても、上司からの急な仕事やお客さん対応など、イレギュラーな出来事で時間は奪われていきます。電話対応していたら、時間があっという間に過ぎてしまった経験などありませんか?イレギュラーはレギュラーに起きます。そんな突発的なことに振り回されないためにも、余裕を持ったスケジュールを立てることが大切です。
「いつ、どこで、何をやるのか、どのようにやるのか」などが明確になっていない予定は、予定とは言えません。予定を未定のまま終わらせるのではなく、ちゃんと「確定」するために、細かいステップを手帳に落とし込みましょう。手帳を使い、PDCAサイクルの「P(PLAN)」の部分を具体的に“今日、今できる粒感”にブレイクダウンし、日々の予定として入れてみてくださいね。
ビジョンを実現するには、日々のステップがとても大事です。
手帳というツールをうまく活用し、毎日余裕を持って過ごせますように!
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