株式会社マークスの手帳創生期ともいえる2000年代始め。それは男性向けのビジネス手帳が主体だった市場に、表紙にタイポやグラフィックがデザインされたカジュアル手帳が広がりつつある時期と重なります。
編集会社だった前身のノウハウを活かし、「雑誌の表紙のようなインパクトのある手帳をデザインしたい」とマークスがファッションイラストレーターの森本美由紀さんの作品を起用したのは2004年(2005年版)のこと。森本さんとのコラボレーションによるスタイリッシュなイラストレーションのカバーは店頭の売場で目を引き、話題を呼びました。
2013年、森本さんは急逝されましたが、2015年には「森本美由紀展」が東京の弥生美術館で開かれるなど、森本さんが描き続けてきた女性たちのスタイルやファッションは、今日も色褪せることがありません。そんな森本さんのイラストレーションが、EDiT 1日1ページ手帳のハードカバーとなって復活しました。
洗練されたラインで描かれた
女性たちがときめく女性
クールでオシャレ。コケティッシュな魅力にあふれる女性たちの表情やシルエット。"女性たちがときめく女性"を誰よりもすてきに描いていた森本さん。『mcシスター』『オリーブ』『アンアン』『ヴォーグ ニッポン』(現ヴォーグ ジャパン)など、多くの雑誌や広告で活躍していました。
その卓越したセンスとスタイリッシュで洗練された筆致は、イラストレーターを志す人たちの憧れであり、また多くのクリエイターからも愛され、音楽や映画、演劇関係の仕事も幅広く手がけています。そして森本さんのイラストは、東京のカルチャーを象徴するメッセージとして世界からも注目を集めました。
森本美由紀 × マークスの手帳アーカイブ
森本さんとマークスとのコラボレーションは好評を得て、2005年版から2010年版まで続きました。墨のツヤ感や筆のかすれ、無駄を削ぎ落としたシンプルな線で描かれたのびやかな体のラインや表情、服の動き。森本さんの描く女性には、 “こうなりたい”、“こんな服を着てみたい”と思わせる理想があり、手帳として1年間共に過ごすことの喜びがそこにはありました。
2007年版からはじまった「アートミックス・ダイアリー」は、森本さんのイラストレーションが全ページにちりばめられたイラストブックのようなつくり。表紙に光沢感のある生地が使われ、ドット柄のサテンリボンがスピンとして付いた高級感ある仕上がりで、縦長のサイズが森本さんの描くスラリとした女性たちとの相性もぴったりでした。
2005年版の初代モデルのイラストが
EDiT 1日1ページ手帳で復活
今回、2018年版のEDiT 1日1ページ手帳のデザインに起用したのは、2005年版の初代モデルのイラストレーションです。雑誌が最も元気だったといわれる80年代からファッションイラストレーションを描き続けた森本さん。2018年版のEDiT手帳で、森本さんの世界を新しく発見する若い世代の方々もいることでしょう。今、改めてその魅力を感じてみませんか?
© Miyuki Morimoto / 森本美由紀 作品保存会
※ こちらの商品は販売終了となっております。ご了承ください。